#4B 空間的優先付け:Zonationアプローチ
Zonation approach to spatial prioritization
空間的優先順位付けは、保全生物学の一分野であり、生物多様性を軸として空間的な意思決定を幅広く扱う学問領域です。この手法では、数千種に及ぶ生物種の分布、多様な生息地タイプ、生態系サービス、圧力(脅威)、コスト、行政上の制約などを統合・調整することが可能です。その結果、生態学的に十分な根拠に基づいた土地利用計画や、事業設計における生態系インパクトの回避といった問いに答えることができます。Zonationは、高度な処理能力を備えた空間的優先順位付けソフトウェアです。生物多様性の次元と空間解像度の双方において高次元なデータを対象とし、バランスの取れた優先順位付けを行うために、特殊な数理的・計算的手法を用いています。本コンセプトノートでは、Zonationの用途、計算上の中核原理、機能、ならびに限界について概説します。また、理解を助けるために、日本における Zonationの出力例も示します。本テキストは、シンク・ネイチャーが人と生物多様性の相互作用への理解を深めることを目的として公開しているコンセプトノート・シリーズの第4B号です。第4号では空間解析全般を扱っており、本稿では Zonationに関するより詳細な解説を行っています。
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